【テンプレ】TRPGや小説執筆に使える世界観・設定構築用テンプレート by Build-Sheet
物語の深みを引き出す、論理的かつ実践的な世界構築フレームワーク。創作の質を飛躍的に向上させます。
【世界構築の基盤:多層的ワールド・ビルディング・シート】 本テンプレートは、TRPGのキャンペーン設定、あるいは小説の舞台設定を構築するための汎用的なフレームワークである。各項目を埋めることで、物語のリアリティを支える「論理的整合性」と「ドラマの種」を同時に生成することが可能となる。 --- ### 1. 根源的概念(Core Essence) この世界の「核」となる法則や、物語の対立構造を規定する項目。 - 世界の名称: - 核心となる「問い」(この世界がプレイヤーや読者に突きつけるテーマ): - 世界の物理法則・魔法法則の特異点(現実世界と決定的に異なる点): - 支配的なイデオロギーまたは宗教: ### 2. 地政学と環境(Geopolitics & Environment) 物語の舞台となる空間の広がりと、そこに住まう者の生活基盤。 - 主要な国家・勢力の数: - 各勢力の「譲れない資源」または「切実な欠乏」: - 地形がもたらす最大の障壁(山脈、荒野、魔法の障壁など): - 時代区分(神話時代、黄金時代、衰退期、あるいは転換期): ### 3. 社会構造と文化(Society & Culture) 住民がどのように考え、どのような行動原理で動いているかを定義する。 - 社会階層の構成(身分、経済力、あるいは能力主義): - 日常的なタブー(破ると社会的に排除される行為): - 祝祭や儀式(その世界の人々が何を尊んでいるか): - 技術レベルと、それが社会に与える影響(例:蒸気機関が普及しているが、燃料は希少): ### 4. 紛争の源泉(Sources of Conflict) 物語を駆動させるための、解決不可能な軋轢。 - 現在進行中の大きな争い(戦争、政治的対立、宗教紛争): - 抑圧されている集団または思想: - 過去の歴史が残した「負の遺産」(遺跡、呪い、未解決の事件): - 権力者が隠蔽しようとしている「世界の秘密」: ### 5. プレイヤーキャラクター・主人公の接点(Points of Entry) 物語の参加者がこの世界に没入するためのフック。 - 一般市民の平均的な生活レベルと悩み: - 外部からの訪問者(主人公たち)が直面する最初の違和感: - この世界で富や名声を得るための最も一般的な方法: - 誰もが知っているが、誰も正解を知らない「噂話」: --- ### 【運用上のヒント:物語を深めるための「接続」】 上記の各項目を単独で埋めるだけでなく、以下の「接続のルール」を用いて項目間をリンクさせることで、世界に有機的な厚みが生まれる。 1. **「欠乏と争いの連鎖」** 「2. 地政学」で定義した「欠乏」が、「4. 紛争」の直接的な原因になっているかを確認せよ。 2. **「タブーの由来」** 「3. 社会構造」で設定した「タブー」は、「1. 根源的概念」で設定した「世界の法則」の副作用であるべきだ。 3. **「歴史の堆積」** 「4. 紛争」の過去の経緯が、「3. 祝祭や儀式」に形を変えて残っているか。現在の人々は、過去の悲劇をどのように祝祭として消費しているか。 4. **「観測者の視点」** 「5. プレイヤーの接点」で設定した「噂話」は、「1. 核心となる問い」へのヒントを抽象的な形で含んでいることが望ましい。 --- ### 【世界観構築のためのチェックリスト】 - [ ] 設定はプレイヤーの想像力を刺激する「余白」を残しているか(全てを説明しすぎない)。 - [ ] 矛盾した設定がある場合、それは「対立」として物語に利用できるか。 - [ ] この世界に住むキャラクターが、その環境に適応するために行っている「独自の習慣」は存在するか。 - [ ] 世界の変化の兆し(破滅の予兆、あるいは技術革新の芽)がどこかに仕込まれているか。 このシートを埋め終えたとき、君たちの世界には、すでに歴史が流れ、人々が息づき、物語が始まる準備が整っているはずだ。世界を構築せよ。それは神を演じることと同義であり、あるいは自分自身の鏡像を磨く作業でもある。